岩手・龍泉洞はなぜ水が青いのかその理由は?透明度は世界一なのかについても
岩手県岩泉町にある日本三大鍾乳洞にも数えられる龍泉洞。
筆者は岩手県生まれで龍泉洞を訪れたことがありますが、その神秘的なドラゴンブルーの地底湖に不思議な魅力を感じたものです。
そして同時に、ここの水はなぜこんなにもキレイな青なのだろう? と疑問に思いました。
今回は
- なぜ龍泉洞の水が青いのか?
- 龍泉洞の水の透明度は世界一なの?
こういった疑問の答えをご紹介していきたいと思います!
龍泉洞の地底湖・ドラゴンブルーの水はなぜ青いのかその理由は?
龍泉洞の名物の地底湖はドラゴンブルーといって、とても神秘的な青をしていることも有名ですね。
龍泉洞(岩手)日本三大鍾乳洞の1つ。国の天然記念物にも選定されており、長さも日本一の長さを誇る。写真の通り非常に透明度の高いものを見る事ができ、非日常を感じられる。 pic.twitter.com/MwbWqPCRW5
— 国内旅行スポット (@kokunairyokoiku) 2019年4月1日
龍にちなんでドラゴンブルーという名が付くのも頷けるほど、不思議な美しさをたたえた青ですよね。
しかしなぜここまで龍泉洞の水は青いのでしょう?
最初ライトの光で青くライトアップしてるからなんじゃないの? とも思ったのですが違うようなのです。
龍泉洞の水が青いのは透明度が関係している
龍泉洞の水がキレイな紺青色に見えるのは、
- 水の透明度がとんでもなく高いから
- 湖の深度が深いから
これらが理由なのです。
この青く見える原理は、海がなぜ青いのかと同じような原理です。
海が青く見える理由
太陽光も含め白い光というのは、実は全ての色の波長を含んでいます。 そして光が水の中に侵入すると一番屈折率の高い青以外の光は吸収されていきます。
そして最後に水中から帰ってきた青い光だけが私たちの目に届きます。
結果光が当たった水は青く見えるという原理です。
水に微生物やプランクトンなどの不純物が含まれているとこの光の反射が純粋な形で起こらないため、キレイな青には見えないのです。
しかしそこは龍泉洞の水。 透明度がとんでもなく高いです。 ※どのくらい透明度が高いのかは後述しますね
沖縄の海と関東の海などを比べると分かりやすいですね。 透明度の高い沖縄の方がキレイなコバルトブルーに見えます。
地底湖の深度との関係も
ちなみにコップの水が青ではなく透明なのは、この光の吸収が起こる前に水の底に達するからです。 光の成分が欠け落ちることなく目に返ってくるため、透明に見えます。
裏を返すと、水の深度が深ければ深いほど濃い青になっていくということです。
ただ、海の沖などのように深すぎると、光が返ってこなくなるため黒に近い色に見えてきてしまいます。
龍泉洞は海の沖ほど湖の深度が深くないですが、第3地底湖なんかは98mもあります。
これほど深度が深くとも、光が返ってくるだけの水の純度・透明度があり、それがあの奇跡的な美しさのドラゴンブルー(濃い青)につながっているのですね。
龍泉洞の水の透明度は世界一?
龍泉洞の水は透明度がとんでもなく高いというお話をしましたが、それは世界的に見てどの程度の水準なのでしょうか。
龍泉洞の透明度は第3地底湖が最高で41.5メートルです。 これは実は世界一の透明度と言われているロシアのバイカル湖(41メートル)を凌ぐ透明度なんです。
(余談:北海道の摩周湖は依然41.6メートルを叩き出したが現在は透明度が下がり、バイカル湖に1位の座を譲っている)
実は、龍泉洞の水の透明度は世界一!
しかし湖のランキングとして比べられるときに、洞窟である龍泉洞はそのランキングに入ってこないということでしょう。 (また、近年は龍泉洞の透明度の再測量もされていないようです)
龍泉洞の地底湖の透明度は、非公式ながら世界一(41.5メートル)
とぜひ覚えておいてくださいね。
まとめ
まとめると、
- 龍泉洞の水が青い理由は、その透明度と深度にあった。
- 龍泉洞の水は非公式ながら世界一の透明度を誇っている!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。